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番頭デュークの業務日誌
月命日
2010年12月02日
あれから、ひと月が経ちました。
11月2日のあの日から。
あの日の朝見上げた空の青さを思い浮かべてしまいます。

いまだにあの日の朝のできごとを思い出すと、涙が溢れ、胸が苦しくなります。

いまだに番頭がいないことが信じられないまま・・・。
つい番頭の名前を呼んでしまいます。

いつになったら、この辛さから抜け出せるのか?
自分でもわからない日々をただただ呆然と送っています。

番頭が忽然といなくなってからも、一刻一刻と時が重なっていくのを、
ただただ呆然と眺めているしかない日々を。

つらいです。
本当に、つらいです。
今も哀しみは消えません。

それでも、やはり、書き残しておこうと思います。


10月31日、あの日は台風が接近していて、あんこ~る家地方は、強い雨風に襲われていました。
いつもは、あのちっこい体のどこからそんな食欲が湧いてくるのかと思うほどの食いっぷりを見せる番頭でしたが、その日の朝ご飯をしんどそうに休み休み食べ、半分以上残しました。
こんなことは今までなかったことだったので、ものすごく嫌な予感がしたのです。
その後もしんどそうに寝てはいたものの、ゆうくんと遊んだりして、いつもとたいして変わらない時間が過ぎていました。
ちょっと咳がいつもより苦しそうだなというのが気になったことくらいだったでしょうか。

その日の夕食もしんどそうに時間をかけて食べ、やはり全部食べられませんでした。
だんだん心配になって様子を見ていたところ、深夜になって、苦しいのかジ~っと床に座ったまま、時折激しく咳込む感じがいつもとは明らかに違っていました。
数日前から徹夜続きだった店員H、その日は風邪気味で疲れていたのもあって、0時頃、床に入ることにしました。
寝に行こうとして番頭をもう一度見たところ、先と同じ姿勢で同じ場所に座り込んだまま、とても哀しそうに店員Hを見つめたのです。
おまけに激しく咳込みながら、ヒイヒイ言いながら後追いをしようとしていました。
いつもはしないことです。

なんだかおかしい。

風邪でもひかせてしまったのだろうか?と不安になり、抱いて自分のベッドに一緒に横になりました。
それでも苦しいのか、目を見開いたまま、苦しそうな息使いをして、明らかに体に力が入っているのがわかります。
眠れる気配が全くありませんでした。

救急病院に連れていくべきかどうか、それから3時間も迷ってしまいました。
幸か不幸か、我が家は隣が動物救急病院なのです。
行こうと思えば、あっという間に連れていける距離にあるだけに、よけいに迷っていました。
結局、3時半になって、全く眠らないので、これは連れていくしかない、と、慌てて隣の救急病院に毛布にくるんだ番頭を抱きしめて駆け込みました。

心臓の僧帽弁閉鎖不全症を長患いしていた番頭、心臓が相当悪くなっていることは、かかりつけの先生からもお聞きしていました。
それでも薬も早くから飲んでいるし、番頭はまだ絶対大丈夫!といった妙な自信みたいなものがありました。

救急病院の先生から「肺水腫」を起こしている、と聞いた時のショックは、いまだに体が震えるほど覚えています。

とうとうきたか・・・・。

あの暗澹たる思いは、一生忘れられない気がします。

それでも、咳止めと気管の拡張剤と利尿剤の注射を3本打ってもらい、あれだけ激しかった咳も急に静まり、帰宅した頃には、すっかり穏やかな息遣いに戻っていたのです。
番頭のケージの寝床に布団と毛布を重ねて敷き、タオルで枕をあてがって、上からさらに毛布をかけ、横に寝かせたところ、その姿のまま朝までぐっすり眠ったようです。

よかった。

そのときは、安心したのですが・・・。


長くなるので、続きはまた明日。



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