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番頭デュークの業務日誌
震災から1ヶ月・・・いっしさんとこーくんのこと
2011年04月11日
東日本大震災より丸1ヶ月が経ちました。

わずかながら一歩前へと歩を進め始めた復興の兆しも垣間見えるのがせめてもの救いですが、未曾有の大災害は、一ヶ月経った今も、収束の見えない原発や余震の恐怖に怯えながら、避難を続ける被災者の皆様には、先の見えない暗いトンネルが続いてしまっている状態がなおも続いています。

今日現在、死者は1万3127人。今なお行方不明者は、1万4348人。

この震災で亡くなられた皆様に、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

捜索もまだまだ手つかずの場所も多く、いまだ不明のままのご家族との再会を待ちわびて探し続けていらっしゃる被災者の姿もニュースで目にします。
そのご心労たるや、いかばかりか。
一日も早く、ご家族との再会が果たせますように。


こんなにも多くの人が、あの日あの時間、一瞬にして命を奪われました。
そして、生活を共にしていたペットたちも、家畜たちも、多くの命が消えました。

あの日も、昨日と同じように続くはずだった日常。
突然不条理にも無理矢理断たれた日常。

どれだけ多くの日常を奪い去ったことでしょう?


いつも愛読しているブログで、「いっしさん」(男性/35才)と「こーくん」のことを知りました。

「いっしさん」のブログ「ウェルシュコーギ―がきた」(http://ameblo.jp/x68030xvi)の主人公が、いっしさんの愛犬・生後3ヶ月のコーギ―の仔犬の「こーくん」です。

いっしさんは宮城県石巻にお住まいでした。

今年2月20日にいっしさんのお家の子になり、その翌日から深い愛情のこもった「こーくん」の日常が綴られ始めたばかり。

日誌は、震災前夜、3月10日の22時38分06秒の更新が最後となっています。

たった20日間の「こーくん」との楽しかった日々のことが、愛に満ちた言葉と画像で綴られていました。

震災以来、ご親族はもちろんのこと、ご友人やブログの読者仲間さん方が、行方不明になられたいっしさんとこーくんを心配され、探されていました。

それなのに・・・

無事でいての願いも虚しく、4月2日、いっしさんがご遺体で見つかったとの報が入りました。

あの日、お仕事がお休みだったいっしさんは、こーくんを連れドッグランに遊びに行き、帰宅してご自宅で被災されました。
こーくんを抱き、車で逃げるいっしさんの姿を、お知り合いの方が見かけられたのが最後だそうです。
逃げる途中、車が渋滞し、おそらくこーくんを抱いて高台に逃げる途中、津波にのまれてしまったのではないか、と。

3月10日の最後のブログには、「雪が降った」と題して、こーくんが真っ白な雪の上を踏みしめるかわいらしい姿が、仔犬の目線で撮影された画像とともに綴られています。
こーくんへのいっしさんの愛情が、ひしひしと伝わってきます。
たった20日間のブログですが、なんとも温かい愛情のこもった想いが込められていました。
もしよかったら読んであげてください。

拝読しながら、涙で画面がくもってしまい、哀しくて哀しくて、どうしようもない不条理に胸が押しつぶされそうになりながら、読み続けました。

あの日常が続いてさえいれば、きっと、11日のブログには、ドッグランに初めて行った楽しかった思い出が綴られたことでしょう。
そこには昨日に連なる「日常」があったはずです。
でも、もう二度とその先の日常が綴られることはありません。

いっしさんは見つかりましたが、一緒にいたはずのこーくんが、まだ見つかっていません。

いっしさんが最期の時まで救おうとした小さな命です。
無事だったご家族とご友人が、一縷の望みをかけて、こーくんを探し続けていらっしゃいます。
諦めきれないそのお気持ち、本当によくわかります。
こーくんも大切な大切な「家族」だから。

いっしさんの訃報から数日後、探していらっしゃったお義姉さまが、いっしさんがこーくんを入れて逃げたバリケンを発見されたのだそうです。
しかも、その扉が人の手で開けられた状態で見つかったのだそうです。
人の手で開けられた状態であったことから想像するに、被災後、誰かが扉を開けてこーくんを保護してくれた可能性と、車を捨てて逃げる際いっしさんが扉を開けてこーくんを出し抱いて逃げた可能性もあるわけです。

どうかもしも万が一にでも、こーくんを救って保護していらっしゃる方がいらっしゃるようであれば、ブログのコメント欄にぜひともご連絡してあげてください。

こーくんの特徴は、片耳が画像のようにまだ垂れている状態なんだそうです。

小さな命の炎が、どうかどうか、つながっていますように。

もしも、あの時、いっしさんと一緒に虹の橋を渡ったのであれば・・・
それでも、やはりこーくんを探してあげたいそのお気持ちも、これまたよくわかります。

せひともその想いを受け止めていただき、何かひとつでもこーくんを探す手掛かりを見つけるために、情報の拡大にご協力いただければ幸いです。


まだ行方不明者がこれだけの数に上っている現状で、人命救助と行方不明者捜索が最優先になるのもわかります。
哀しいかな、ペットや動物たちの救済までは手がつけられないのも現実でしょう。

それでも、震災から1ヶ月、福島原発からの避難指示が出た地域に置いて行かれたペットたちにも、命の限界が近づいています。

わが身の危険を差し置いて、そのペットたちを救おうと活動されていらっしゃる団体や個人の方たちもいらっしゃいますが、本当に救える命の数に限りがあることを嘆いていらっしゃいます。

どうかどうか、1日も早く、1匹でも多くの小さな命にも、救いの手が伸びますように。

いっしさんとこーくんのような悲劇が、きっとあの瞬間、他にもたくさん起こってしまったんだと想像します。

天に召された全ての命に、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

どうか、全ての生きとし生けるものへの愛を、救済の手を!!

今自分にできることを、ひとつずつ行動に移しましょう。

共にがんばろう、ニッポン!!
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