番頭デュークの業務日誌

画像: ポメとポメと人間と・・・

ポメとポメと人間と・・・

2010年03月08日

お久しぶりです。
オリンピック燃え尽き症候群の店員Hです。

おかげで、先週はまったりのんびりなお仕事ぶりで、結局なぁ~んにもできずに1週間が過ぎ去りました。

番頭「このアホをなんとかしてください。」

あまりにもやる気が出ないため、すこ~しリハビリも兼ねて、土曜日にこんな映画を観に行って来ました。
ドキュメンタリー映画「犬と猫と人間と」(飯田基晴監督作品)です。
人気のワンコブログ「富士丸な日々」で、この映画のことを知り、機会があれば観たいと思っていました。
それが、たまたま覗いた映画の公式サイトで、「NPO法人 フレンズオヴアニマルズ」主催の自主上映会が、ちょうど週末に町田で開催されることを知り、この機会を逃してなるものか、と、やっと調子の上がってきた足腰のリハビリも兼ねて、久しぶりに町田までゆっくり歩いて出かけました。

「NPO法人 フレンズオヴアニマルズ」は、店員Hも今回初めて知った団体ですが、飼い主に見捨てられ保健所に持ち込まれた犬や猫(この団体は、特に猫が中心のようですが)を引き取って保護し、その子たちの里親さんを探し橋渡しをしている団体です。

日本は、昨今のペットブームにのって犬猫合わせて2,600万頭を超えるという飼育数からしても「ペット大国」ですが、その一方で、年間35万匹を超える犬猫が殺処分されている現実があります。
保健所に持ち込まれる理由は様々だと言いますが、その犬猫たちの末路を思うと、いたたまれない気持ちになります。
人間の赤ちゃんさえ捨てられたり、虐待されたり、といったいたましいニュースが飛び交う日本社会のおそまつさですから、犬猫などへの関心はさらに薄いのかもしれません。
でも、こういう事実を知ってしまうと、どうにもいたたまれない思いに駆られてしまうんです。

この映画は、もともと野良猫の世話をしていたひとりのおばあさんから「不幸な猫を減らしたい」という飯田監督への依頼で企画された映画です。
映画は、淡々と飼い主に捨てられた犬や猫の表情をとらえ、処分する人の思いや「いのち」を守ろうと奮闘努力する人たちを、犬猫らの目線くらいのローアングルでとらえていきます。
ロケは動物愛護大国イギリスの犬猫事情にまで及び、撮影に4年の歳月をかけて完成しました。
残念ながらこの映画に私財を投じて、映画の完成を待ち望んでいた依頼者のおばあさんは、この映画を観ることなくこの世を去りました。

人間のエゴで捨てられた哀しい眼をした犬や猫たちが映し出される度に、哀しくて切なくてどうしようもなくなりましたが、この映画からは、捨てるのも人間なら、救うのも人間、「いのち」に対する愛情がいっぱいに溢れるシーンもあり、ささやかながら「希望」も展望できる、そんな映像に溢れていました。
人間に裏切られてもなお、人間に甘え、無邪気に暮らす犬猫たちの何気ないしぐさが、ユーモアを誘います。ちょっとホッとするような瞬間でした。
この映画を観に来ている人たちは、やはりどの人も愛犬家、愛猫家の人が多くそれも当然のことなのですが、できることなら、犬猫にはなんの興味もない、そんな人にこそぜひとも観てほしい映画だと思いました。

この映画は、強烈なメッセージを押しつけてくるような教訓じみた映画ではありませんでした。
淡々と「犬と猫と人間と」の関係を映し出していきます。
切なさと優しさが混ざり合って、不思議な感覚でした。

2時間の長編ですが、何度こぼれる涙をぬぐいながら観たことか・・・。
「絶望」の先にある「希望」を感じました。
心揺さぶられる2時間でした。
本当に貴重な時間でした。
いい映画を観たなあと思いました。
そして、自分に何ができるだろうか?という問いかけをした時間にもなりました。
自分はどんな一歩が踏み出せるんだろうか?
なかなか簡単なことではないけれど、その一歩を踏み出す勇気をもらえた気がします。

帰り道、夜遅い時間なのに、煌々とした照明に照らされ、ガラスケースの中に陳列される犬猫たちを横目にしながら、またもや切なくなってしまいました。
日本のペット産業は、ペットブームにのって今や2兆円産業とも言われる勢いで、ゆるい法律の中で、無茶苦茶な繁殖が行われ、「いのち」に値段をつけて売り買いしています。
だいたい、犬や猫の命が、日本の法律では、いまだに「物」扱いであること自体が驚きです。
とてもペット先進国とは言えませんね。
ペットにとっては、最悪な国です。

でも、ひとりひとりの意識の持ち方で、変えていけるものもあるような気がします。
希望ある未来のために、小さな「いのち」を愛せる人間に、ひとりでも多くの子供たちが成長するよう、教育していくことが大切なんじゃないかな?と思いました。

これからペットを迎えようとしているご家族の皆さん、ペット・ショップから買うのではない方法もあることも、ぜひ考慮に入れていただければ幸いです。

我が家は、「ポメとポメと人間と」のつながりで暮らしていますが、彼らのおかげでいろいろなことを日々学んでいます。
この映画を観ての帰宅後、やたらと彼らが切ないほど愛おしくなって、力いっぱい抱きしめたくなった店員Hです。

ポメてんちょー!むぎゅっ!!
デュークさ~ん!むぎゅっ!!


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