番頭デュークの業務日誌

画像: ショウ・マスト・ゴー・オン!

ショウ・マスト・ゴー・オン!

2011年02月17日

昨日、久しぶりに暖かい昼間にお散歩に出かけられました。
日陰になっている場所にだけ、わずかに、前日の大雪のなごり雪が。

めったに降らないあんこ~る家地方、せっかくなので、ゆうくんもカートからおろして、記念撮影~♪
いきなり降ろされたので、緊張でゆうくんお耳がひっこんでしまいました。
しかも、置かれたまま、一歩も歩けず、立ちつくす。

ゆうくん「うへ、なんでおろされたん?」

ポメ店長もあきれ顔です。

部屋の中では、元気に走り回れるのに、なぜに外に出ると、固まってしまうんでしょうね?

ずっと外で歩く練習ができずにいたので、トライしてみたんですけどね。
全然ダメダメでした。

カートでのお出かけは大好きになって、当初は服を着るのも嫌でギャンギャン大騒ぎしていたのが、最近は、自分からセーターに頭をつっこんでくるようにまで成長したんですよ。

急に降ろされて訳がわからなかったのかもしれません。
陽の当たる温かい場所で、もう一度歩く練習にトライしてみましたが、今度はその場にペタンと伏せして座り込んでしまい、やはり一歩も動かず。

ポメ店長は先に歩きたくてイライラ度が増すばかり。
仕方ないので、今日はここまで、と、またカート犬に戻ったゆうくんでございました。

早くお外も歩けるようになるといいね。
ゆうくん。


さて、話は変わって・・・

ここのところ、腰痛・膝痛に左腕痛と、これでもかの満身創痍状態に陥っていた店員H、長く座っていられないので、寝て過ごす毎日でした。
テレビを見るのが唯一のお愉しみでございました。

平日の昼間は、韓流ドラマの嵐です。
おかげで、あれこれ随分集中して見ましたよ。

ちょっと前までは、「イケメン<美男>ですね」が面白くて。
その次の「ベートーベン・ウィルス」にもハマりまくって、毎日楽しみに見ておりました。
フジテレビ韓流αの枠の「チャン・グンソク祭り」シリーズです。
チャン・グンソク、まさにイケメン。
目の保養、目の保養。(爆)

その「ベートーベン・ウィルス」が、今日最終回でした。
終わってしまって、ちと淋しいわん。
毎日2時間の全12話。
真昼間に2時間、意外と見るのが大変。
結局これも思わぬことで第1話を見逃す羽目に陥りましたが(その顛末は、2月1日の日誌をご参照ください。)、その後はなんとか順調に見続けられました。

チャン・グンソク演じるカン・ゴヌもとてもよかったのですが、やはり何と言っても、気難しいマエストロ<カン・マエ>を演じたキム・ミョンミンの演技が素晴らしかった!

昼下がりに劇中に流れるクラッシック音楽も心地よかったし。

最初は、カン・マエの意地悪な弾丸トークが突き刺さる感じで気分↓↓だったんですが、ストーリーが進むにつれて、言葉とは裏腹に不器用なまでに実直でヒューマニズムに溢れた人間性が見え隠れし、だんだん意地悪な言葉も心地よく感じるまでになっちゃいました。
(マゾなのか?・・・・)

ルミとのぎこちない愛の表現にも、男同士だけど弟子のゴヌへの想いにも、オバサン、メロメロになりましたわさ。

プロとして演奏し続けてきたにも関わらず高齢になり認知症が悪化していくオーボエ奏者と、貧乏故に音楽を続けられずに一度は荒むけれど、オーボエ奏者と関わるうちに少しずつ成長していく女子高生のフルーティストとの逸話にも泣かされました。

愛すべきオケメンバーたちが、それぞれ生き生きと描かれていました。

オケのメンバーも、カン・マエも、その周囲の人たちも、関わり合いぶつかり合う中で、お互いに少しずつ心の変化が生まれていく流れも、とてもよく描かれていて感動しました。

いやあ、こりゃ、最高のヒューマン・ドラマじゃないかっ!?

それにしても、公演の度に、何かしらの困難が次から次へと起こり、手に汗握る状態になるのも、ドキドキして面白さを加速させてくれました。

何があっても、最後まで演奏しなければならない緊迫感。

三谷幸喜作品にもありますが、「ショウ・マスト・ゴー・オン!」な状態って、生の舞台の面白さを一番物語っている気がします。

「人生」も同じ。
だって、いつも本番。
「ショウ・マスト・ゴー・オン!」でしょ?

だからこそ、生の舞台はよけいに面白いんですよ。

それをこのドラマは余すところなく表現してくれました。
それにしても、困難がありすぎでしょ。
心臓つぶれそうだったよ。

自分も過去にそんな経験をしたことがあるだけに、店員H、他人事に思えず、一緒になって手に汗握りましたよ。
舞台直前にカン・マエが腕に怪我をして指揮が危うくなったり、演奏直前にコン・マス(コンサート・マスター=第1ヴァイオリンの首席奏者)のルミの耳が聞こえなくなったり・・・。
特に、ベートーベンの第九の演奏の際、オケメンバーだけでなく合唱団までが離反し、合唱無しの「歓喜の歌」になりかけた、のは、「マジですか!?それでも演(や)るですか!?」と手に汗握りました。

その昔、中学時代のことですが、店員Hもブラスバンド部に所属し、クラリネットを吹いておりました。
本当は、トランペットが吹きたかったのですが、口の形が合わず、クラリネットを勧められてこの楽器と出合いました。
高校の時には、このドラマにも出てくるいわゆる「市響」、住んでいる市のオーケストラの一員でもありました。

いろいろな楽器が集まり、その音が重なってひとつの音楽になるとき、毎回、鳥肌が立つような感動がありました。

中学の時の先生(男性)が、やはりカン・マエにそっくりな口の意地悪な先生でしたが、言葉とは裏腹に情のある先生で、その指揮は惚れ惚れするような見事な指揮でした。
指揮する度に、振り乱れる前髪としなやかな指先が、めちゃくちゃセクシーでした。(爆)
だけど、「バカ!」「アホ!」「マヌケ!」はしょっちゅう言われてたな・・・。(^^;)
思えば、カン・マエにそっくりだよ。

この先生が、秋の定期演奏会で、かの有名な、ショスターコーヴィッチの交響曲第5番「革命」の第4楽章、この大曲を演奏するという大胆な選曲をしたから、さあ大変。
楽器を始めてまだ間もない中学生が演奏できるレベルではない大曲です。
しかも、ブラスバンドなので、弦楽器がありません。
本来はオケ譜、そのヴァイオリンの受け持つパートを、クラリネットで吹くのです。
むちゃくちゃしんどいんですよ、これが。

夏の合宿では、タンキングの練習のために、全てのパート譜を楽器ではなく口で覚え声で合唱する、という地獄の猛特訓、荒業練習が出現。
それで先生のOKが出るまでは、楽器での練習が禁じられました。

「アレグロ・ノン・トロッポ」なので、とにかくテンポが早い!!
朝から晩まで、タンキングしながら狂ったように歌い続ける危ない集団。(^^;)

死ぬ。
先生は鬼だ。

練習しすぎで、口がヘロヘロで閉まらなくなり、飲み物を飲むとダラ~っと垂れてしまうほどでした。
全員が必死で自分のパートを歌い、それがひとつに重なって音楽になった時の感動は、いまだに忘れられません。
先生のOKが出たときの嬉しさと言ったら・・・。
そうしてやっと楽器で練習することが許されたのです。

難しい、無理だよ、と思っていた曲が、合唱練習した後で楽器で演奏してみたら、意外と簡単に吹けるじゃあ~りませんか!?
驚きました。
変だけど、あの合唱練習が功を奏したというほかありません。
さすがだ、先生。

そのときは、セカンドを受け持っていましたが、いまだにセカンド譜を歌えるので、いかに必死で覚えたかがしのばれます。

たった一度の本番、たった一度の演奏も、成功裡に終わり、大きな喝采を浴びました。
あの日の感動は、今もつい昨日のことのように思い出されます。

血の滲む想い・・・。
きつかったけれど、本当に面白かった。

あれほど一生懸命ひとつのことに夢中で打ち込むことって、最近ないよなぁ。

大切で、素敵な思い出です。

そんな昔の楽しかった思い出を懐かしみながら、ドラマを鑑賞しました。

どうしても欲しくて親に懇願して買ってもらったクランポンのクラリネット。
もちろん、大切な宝物。
今も大事に持っています。

ドラマに影響されて、懐かしくって、出してちょっと吹いてみたけれど・・・。
口周りの筋肉が落ちて口が絞められず、もう全然音が出せませんでした。
一日休んでも影響がでる楽器、それをもう何十年も吹いていないんだから、当然といえば当然のこと・・・。
すごい楽器が泣いてるよ~。

ちょっと甘酸っぱい青春の思い出に包まれました。

ドラマのおかげで、ちょっぴり感傷的になった一日・・・。


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