番頭デュークの業務日誌
緊急里親探しの「12才のポメの女の子」 「5/1」のご報告
2013年05月01日
4月28日の日誌に、「その後の経過報告」をさせていただきましたが、掲載終了日の4月28日まで待っても、結局最後まで飼い主からの返事は一度もなく、里親探しサイト「ペットのおうち」のこの子の募集記事にも「里親決定」の文字も躍らないまま、掲載が終了してしまい、飼い主に連絡する方法も閉ざされ、とうとうこの子の行方はわからないままになってしまいました。
この子の飼い主が見出しとして使った「5/1には愛護センターに行ってしまいます」という最後のヒント、キーワードをもとに、4月25日に神奈川県の愛護センターに電話を入れました。
それも前回の日誌で書いた通りです。
その時に、丁寧にご対応いただいた職員のIさんに、本日夕方、この子の飼い主持ち込みがあったかどうかの確認の電話を入れました。
5/1、夕方の17:00のことです。
結果、いませんでした。
本日は、ポメの収容は1頭もなかった、とのことです。
正直、ちょっとだけ、ホッとしました。
管轄の保健所に持ち込まれたとしても、夕方にはこちらの愛護センターに集められるそうで、もう今日は全て収容が終わった状態での確認でした。
なので、間違いなく、本日、この子は愛護センターに持ち込まれずに済みました。
だとすれば、もうあとは考えられるとすれば、私たちが行動をするよりも前に、どなたか他の里親希望者さんが現れ、その方とのご縁がつながり、引っ越しの忙しさの中、他の人からの質問や里親希望のメールへの返事を飼い主が放置した、と考えるのが一番自然なのかな、と思われます。
あの子が幸せになってくれさえすればいいことなので、そうであればそれはそれでいいと思うんです。
もはや飼い主とは連絡が取れないため、この子が結局どうなったのかという真相は、もう知る術がありません。
緊急の募集情報だったため、一気に情報拡散を広範囲にお願いしたこともあり、大勢の皆様にご協力・ご尽力いただき、皆様にご心配をおかけしましたが、最終的にこの子の行方をつかむことができず、このようなご報告で終わること、本当に申し訳なく思っております。
この子の命はつながったのだ、と、思うしかありません。
どうか幸せでいますように。
あの後も、あちこちで「引っ越しのため飼えなくなりました」という言葉を見ました。
「飼い主死亡のため、緊急里親探し」の文字もたくさん見ました。
どうかどうかお願いします。
「命を預かる」飼い主としてのモラルを持ってください。
そういう飼い主を見かけたときは、ペット愛好家の方々にも、ぜひともお声かけなど行動する勇気をもっていただきたいと思います。
新しくペットを迎えようとお考えのご家族にも、ペットショップから子犬を迎えることを選択する前に、ぜひとも哀しい想いをして心に傷をもつこういう子たちの中から迎えようという選択肢も、考慮に入れていただければと願っております。
愛護センターの職員さん方のご努力、愛護団体のボランティアさん方のご努力で、1頭1頭救いだされております。
どうかその子たちの中から、家族を迎えることを考えに入れていただければと願っております。
ペットショップから購入するということは、命を金儲けに使っている人たちを設けさせることにつながります。
信じられない狭く汚くひどい環境の中で、その一生を子どもを産まされる道具として、悲惨な犬猫生を生きねばならない犬猫たちが、たくさんいます。
そして、産めなくなれば遺棄されます。
この負の連鎖を断ち切るためには、そういう悪徳ブリーダーやペットショップから、「ペットを買わない」姿勢も大切だと思います。
どうか安易に「命を買う」飼い主さんにならないでください。
今日のニュースで、京都の愛護センターが、飼い主に安易なペットの遺棄をさせないために、引き取り料を挙げたり、引き取り時間を限定したり、飼い主を説得する時間をとったりする方策をとることを決めた、と発表されていました。
どうか全国の愛護センターが、「愛護」とは名ばかりのペットの捨て場、殺処分場になってしまわないよう、本来の「愛護センター」としての役割を強く持っていただけるようになるためのご努力を、職員の皆様にはお願いしたいと思います。
信じていた飼い主に捨てられ、また、先立たれ、行き場を失い、哀しい想いをするペットたちがいなくなる世の中になりますように。
今回のこの「12才のポメの女の子」の里親探しの件では、本当に大勢の方のご協力をいただき、それだけでも、やはりまだまだ世の中捨てたもんじゃない。
わかってる人はわかってるんだと、強い絆を感じることができました。
ご協力・ご尽力いただいた全ての皆様に、心から感謝申し上げます。
念のため、明日2日とGW明けの7日の夕方に、県の愛護センターには、確認の電話をすることになっていますが、一応、この子の里親探しの一件につきましては、これを一旦〆のご報告とさせていただきたいと思います。
明日と7日の電話確認の結果につきましては、この日誌で随時ご報告させていただく予定です。
それをご一覧いただければと思います。
本当に、ありがとうございました。
哀しい目をしたポメちゃん、どうか幸せになってね。
こうしてあなたに関われたこと、私もご縁を感じています。
あなたの幸せを、遠くからですが、ずっとずっと祈っています。
1頭でも多くの犬猫の命がつながりますように。